ネガってもない

まっすぐ歩けない人間「インレイ」のエッセーです。

扇風機の段

昨年、扇風機を壊してしまった。

壊したと言っても、首振り機能のみ不能になってしまったので、昨夏は気にせず使っていた。

リモコンもあるし、タイマーもリズム風もあるし、首振り機能が使えなくても、とにかく風が発生するなら全く問題なかった。

家の構造上エアコン設置は不可なので、私にとって唯一の冷房器具。

長い事愛用していたけれど、猫の嘔吐姿勢に気付き回避に走った際に激突、「ゴキッ」と音がして首が定まらなくなった…嘔吐回避出来たし風も発生するから、良いのよ、大丈夫。

 

片付けの折、各種取扱説明書の整理をしていて、扇風機の説明書を捨てた。

保証書欄に貼り付けていたレシートは、2010年の物だった。

翌日、ラジオショッピングで「羽の無い扇風機が今日だけ大特価!」と金切り声をあげる女性。

あぁ、そろそろ季節だなぁ…ぼんやり思ったその日の夜。

カタッと、部屋のどこかで音がした。

押入れに積み上げた荷物が崩れたのかしら?と思ったけれど。

数分後、ガタガタッと、金属が落ちるような音がした。

流石に無視できない音だったので、部屋を見回して驚いた。

扇風機の金網が、外れ落ちている…!

どういう事だ?何故に今?祟りか?

 

すぐにパーツを拾って直せないか見てみたけれど、プラスチックの留め具が完全に割れていた。

樹脂接着剤で留めても、ビニールテープで補強しても、恐らく振動で再び破損するだろう。

何より応急処置をしたところで、数ミリずれただけでも振動音は酷くなる筈だ。

…これは買い替えしかありませんな。

ずっと買い渋っていた除湿機と一緒に、買い物かごに扇風機を追加して、購入ボタンを押したのだった。

 

ところがだ。

除湿機は翌日届いたのだが、扇風機は人気商品の為かコロナの影響か、6月9日にならないと入荷されないという。

仕方無いけれど、暫く耐えねば。

対策として、昨夏若者に流行ったUSBハンディファンを買った。

いい歳こいてと思いつつ、対策は早めがベスト、昨夏は2回吐いたのだから。(←いわゆる熱中症手間)

とにかく、注文の品が届くまでの時間稼ぎを優先する。

サーキュレーターも扇風機の一種と考え、容赦なく使う。

除湿機は室温を若干上げてしまうけれど、過去の不調はどうやら猛烈な湿度が原因のようなので、合わせ技で乗り切ってみせる。

 

…だってさ、羽の無い扇風機、特価であっても除湿機プラス1万円プラス配送料ですよ?

スタイリッシュでなくて良い、静かな風が発生してくれればそれで良いのだ。

除湿機導入は予てからの計画だったの、カビ対策やアコーディオン(楽器)の為にも重要なの。

今夏は新しい扇風機(7枚羽でDCモーター)、期待しているぞ。